第１２回支部大会および第６９回電気関係永年従事者・功績者表彰式を挙行

　5月27日(金)、中央電気倶楽部において、第12回支部大会を開催しました。土井支部会長が議長を務め、①令和3年度事業報告及び決算②令和4年度事業計画及び予算③任期中における人事異動等に伴う役員の変更の各議案が原案通り承認されました。大会には役員、会員約30名が出席、ご来賓として近畿経済産業局、八田電力・ガス事業課長、中部近畿産業保安監督部近畿支部、山口電力安全課長にご出席いただきました。

　支部大会に引き続いて、第69回電気関係永年従事者・功績者の表彰式が行われました。
　土井支部会長は式辞の中で、受賞者に対し永年の功績を称えるとともに、「ご列席の皆さま方には、社会インフラの担い手としての強い使命感のもとで、電気の安全確保と安定供給、そして高効率な電気利用の普及促進などにご尽力を賜り、関西地域の暮らしと産業活動を長年お支えいただいていております。皆さま方のご努力とご貢献に対し、深く敬意と感謝の意を表する次第でございます。」と感謝の意を表された。
　更に電気関係事業においては、「我が国では昨年の秋、第6次エネルギー基本計画が決定され、2050年でのカーボンニュートラル実現を目指して動き始めましたが、今年に入り難しい局面を迎えております。2月以降、ウクライナをめぐる国際情勢が緊迫し、化石燃料の供給見通しが不透明さを増しておりました中、3月には、東日本で発生した震度6強の地震によって福島県を中心に発電設備に大きな被害が発生し、関東と東北で需給逼迫警報が発令される事態にまで至りました。今後も電力需給の不足が懸念されており、追加供給力の対策と燃料対策、さらに需要側で取り得る対策について具体化が進んでおります。このように、近年、頻発化・激甚化が著しい自然災害の脅威に、国際情勢に左右される1次エネルギー供給の不安定さが加わり、エネルギーのS＋３Eを実現する重要性は、ますます高まっております。資源が乏しい我が国では、安定した電気の供給と利用のために、再生可能エネルギーの最大限の導入とともに、原子力発電の活用が欠かせません。安全確保を大前提として、原子力プラントの再稼働に向けた取組みの進捗とともに、原子燃料サイクルについても各事業が着実に前進することを期待しております。同時に、電力ネットワークにおいても、強靭で、かつ社会からの期待に応えられる次世代型への進化が必要になってきております。そのためには、来年度から導入される新たな託送料金制度の下で、現在発展の著しいIoT、ドローン、AI、ビッグデータ利用など革新的技術の積極的な活用と、デジタルトランスフォーメーションの推進によって、高度な需給運用や合理的な設備形成、そして設備高年化への対応、技術継承などを着実に進めることが重要でございます。このように、電気関係者が対応すべき課題はますます高度化し、その役割は広がりと重みを増しております。我々は今後とも社会の発展に貢献するべく、電気利用の安心と利便性の向上、新たな価値の創出などが実現できるようの挑戦と努力を重ねていかなければなりません。」と述べました。

　表彰式では、近畿経済産業局、資源エネルギー環境部長杉浦孝志氏（近畿経済産業局長代理）、関西電力（株）、取締役代表執行役副社長稲田浩二氏（関西電力株式会社社長代理）をご来賓に迎え、祝辞をいただきました。その後、一般社団法人日本電気協会本部から出席した高橋宏明会長が挨拶をいたしました。
　今回、表彰を受けられましたのは、電気関係永年従事者表彰（25年以上）349名と功績者表彰「発明・考案・改良（企業団体部門）」4件8名、「重大事故未然防止（企業団体部門）」1件3名の方々で、各代表に土井支部会長から表彰状が贈られました。受賞者を代表して、株式会社きんでん櫻井達郎氏が謝辞を述べられました。

企業・団体部門

＜発明・考案・改良＞
・「ＡＩ波形分析手法の開発」
　一般財団法人関西電気保安協会　研究開発センター　　大西　弘造氏

・「ＥＨＰ制御システム「おまかＳａｖｅ－Ａｉｒ」に関する研究」
　関西電力株式会社　ソリューション本部　営業部門　法人ソリューショングループ　　藤村　昌広（代表）氏　他３名

・「人工接地試験に代わる新手法の適用」
　関西電力送配電株式会社　兵庫支社　姫路電力本部　制御グループ　　三戸　康平氏

・アルミ配電線化に関する取組み
　関西電力送配電株式会社　配電部　配電開発グループ　　濱砂　喜基（代表）氏　他１名
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

＜重大事故未然防止＞
・「王寺変電所　特高閉鎖配電盤内接地系計器用変圧器不具合の早期発見」
　近畿日本鉄道株式会社　鉄道本部　大阪統括部　施設部　電気課　変電センター　　荻野　浩三（代表）氏　他２名