第９回支部大会および第６６回電気関係永年従事者・功績者表彰式を挙行

　5月27日(月)大阪中之島の関電会館において、第9回支部大会を開催しました。藤洋作支部会長が議長を務め、①平成30年度事業報告及び決算②2019年度（令和元年度）事業計画及び予算③任期満了に伴う運営委員の選出（案）の各議案が原案通り承認されました。大会には役員、会員約40名が出席、ご来賓として近畿経済産業局、市平電力・ガス事業課総括係長、中部近畿産業保安監督部近畿支部、内橋電力安全課長、小林電力安全課総括係長にご出席いただきました。

　支部大会に引き続いて、第66回電気関係永年従事者・功績者の表彰式が行われました。藤支部会長は式辞の中で、受賞者に対し永年の功績を称えるとともに、「ご列席の皆さま方には、社会インフラの担い手としての誇りを胸に、昨年の大阪北部地震や台風２１号など相次ぐ自然災害への復旧対応をはじめ、電気の安全確保や安定供給、高効率な電気機器の開発・普及等にご尽力を賜り、需給両面から、関西地域の暮らしや産業活動を支えて頂いております。こうしたたゆまぬご努力に対し、深く敬意と感謝の意を表する次第でございます」と感謝の意を表された。更に電気関係事業においては、「電力の小売全面自由化から３年余りが経過し、業種や地域の垣根を越えた競争が熾烈さを増す中、激甚化する自然災害に対する電力インフラの強靭化対策や、来年４月に迫る送配電事業の法的分離への準備が進むなど、新元号「令和」となった今年度も電気関係事業を取り巻く環境は大きく変化しております。私ども電気関係事業者は、こうした環境変化に柔軟に対応しながら、多様化・高度化する社会の皆さまのエネルギーニーズに的確にお応えするとともに、良質・低廉で環境に優しい電気を安定的にお届けすることで、わが国の社会・経済の発展をしっかりと支えていかなければなりません。このことは、国連が掲げるＳＤＧｓ、すなわち、エネルギーや気候変動等に関する持続可能な開発目標の達成の点からも大変重要だと考えております。そのためには、昨年閣議決定された「第５次エネルギー基本計画」に示されたとおり、「Ｓ＋３Ｅ」の原則のもと、主力電源化を目指す再生可能エネルギーの導入拡大や、引き続き、重要なベースロード電源と位置づけられた原子力発電の活用など、特定の電源や燃料源に依存しない、バランスの取れたエネルギーミックスの達成が不可欠であります。これまで、関西地域では、高浜・大飯の４基の原子力プラントが本格運転を再開しましたが、今後とも、安全・安定運転の実績を積み重ねるとともに、後続機の再稼動に向けた安全性向上対策工事を着実に進め、エネルギーミックスの確実な実現に貢献されますことを強く期待しております。加えて、原子力の発電に伴い発生する高レベル放射性廃棄物の最終処分の問題につきましても、対話型全国説明会等の機会を通じて、広く社会の皆さまのご関心やご理解が深まりますことを心から願っております」と述べました。

　表彰式では、近畿経済産業局、資源エネルギー環境部長石垣宏毅氏（近畿経済産業局長代理）、関西電力（株）、取締役副社長執行役員井上富夫氏（関西電力株式会社社長の代理）をご来賓に迎え、祝辞をいただきました。今回、表彰を受けられましたのは、電気関係永年従事者表彰（25年以上）654名と功績者表彰「発明・考案・改良（企業団体部門）」3件7名、「重大事故未然防止（企業団体部門）」1件7名、「発明・考案・改良（大学・高専・研究機関部門）」1件1名の方々で、各代表に藤支部会長から表彰状が贈られました。受賞者を代表して、株式会社きんでん松﨑哲也氏が謝辞を述べられ、その後の懇親会では一般社団法人日本電気協会本部から出席した古澤宏専務理事が挨拶をいたしました。

企業・団体部門

＜発明・考案・改良＞
・「ＰＶ出力短時間予測を活用したＥＬＤによる燃料費低減効果の検証」
　関西電力株式会社　送配電カンパニー　系統運用部　系統技術グループ　　楠本　晃大氏（代表）　他１名

・「御岳発電所　うぐい川えん堤取水制御方法の考案」
　関西電力株式会社　木曽水力センター（土木）　　藤澤秀司（代表）　他１名

・「ＨＤ－ＰＬＣ対応ＰＬＣアダプター（ＬＡＮ変換）の開発」
　パナソニック株式会社　ライフソリューションズ社　エナジーシステム事業部　パワー機器ＢＵ　新事業推進部　　山本　心司氏（代表）　他２名

＜重大事故未然防止＞
・「舞鶴発電所１号Ａ給水ポンプタービン低圧蒸気加減弁動作不良に伴う処置対応について」
　関西電力株式会社　舞鶴発電所　保修課　　瀧野　修一　氏（代表）　他６名

大学・高専・研究機関部門

＜発明・考案・改良＞
・「電磁界解析における開領域問題解法に関する研究」
　近畿大学　理工学部　電気電子工学科　　准教授　菅原　賢悟氏